ZAIのスタートアップ語録

7 「決め方」を決める

経営者やリーダーは、大なり小なり、ほぼ毎日、意思決定を求められる。

取引先やスタッフ等から、最終的な判断を仰がれる際にどう決定していくかが、会社の方向性を左右する。

正しい判断をするために、詳細な情報や客観的なデータ、専門家や経験者の知見など、判断材料が欲しいと誰しも思う。

ただし、限られたリソースの中で、スピーディに物事を進めなければならないスタートアップの経営者にとって、不完全な状態でも決めて動いていかなければならない。

その時、リスクをとって決断できなかったために、目の前の大きなチャンスを逃したというケースは本当によくある。(ただし、本人はそのことに気づいていない場合が多い。そしてやらなかった方が良い理由を探すことに注力する。)


なにより、「決められない人」とレッテルを貼られてしまうことは、致命的だ。

あの人に話しても決めてくれない、話が進まない、と思われたら、到底、頼られる存在にはなれないし人の上には立てない。

通常、会社を成長させるために何か新しいことを始める時には、推進する強いエネルギーとお金がかかる。

新しいことをやらずにいる方が、安全に感じるし楽だが、それではスタートアップとしての存在意義がない。

新しいチャレンジをするために、そして最短で目標到達点に行くために、何をやるべきか、何をやらないべきかを見抜く必要がある。

そのための基準のひとつは、それをやることで儲かるかどうかだろう。

ただし、これが簡単なようで難しい。

それをやることによる短期的な儲けが、かえって長期的な信用を毀損するようなケースもあり得る。

本業以外の儲かりそうな事業に手を出して、かえって会社全体がマイナスになったことも実際に体験した。


そんな経験から、日々インプットして経験値を上げ、引き出しを増やし、自分の中にしっかりとした判断軸を持つことはもちろん、組織としての「決め方」を決めておくことが重要だと思う。

経営者やリーダーは、最終責任の所在はもちろん自分にあると自覚して気概を持って大きな決断をしないといけないが、いつまでも、何でもワンマン的に決める体制は、組織の成長にとって良くない。

たとえば、年間利益の何%は新規事業予算に回すとか、他社への投資基準を明文化するとか、このレベルの責任者にはここまで決定裁量を渡すとか、大きなことから日々の業務の細かいところまで、意識的に決め方を決めていく。


そして、その決め方、ルールが予め会社内で明確になっていれば、決定者は圧倒的に決めやすいし、公平性が担保され、失敗を恐れずチャレンジしようという企業風土になる。

ルールもなく、決め方もあやふやな状態ではなかなか決まらず、スタッフはストレスを感じるし、何かトラブルが発生すると責任のなすりつけあいになる。


まだ不完全で小さなスタートアップにこそ、決め方の重要性が問われているように思う。

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