まるごとデザイン

広告は、ゲームチェンジしている。デザイナーは?

Apple と Amazon 、Google と Facebook、この四つを合わせてガーファって言いますよね。

でも商売の種は一緒ではない。僕はこの二つを違ったグループに分けて考えています。

アップルとアマゾンは物を売る、サービスを売る、ことによって儲けています。

一方 GoogleとFacebookはサービスを提供していますが、ユーザーから直接お金を徴収する商売ではありません。ではどこで儲けているかと言うと広告です。

今回はこの広告について、考えてみたいと思います。ぼくは広告の世界に40年近くいるわけですから、ゲームチェンジを図ろうとしている広告に興味があるわけです。とは言っても広告なんて結局、デジタルだろうが、アナログであろうが売ればなんだって一緒でしょう?って声が聞こえてきそうですが、気がつけば現場は大きく変わってしまいました。デザイナーがそこには必要ないのです。

いやいや、webサイトを扱う、かっちょいいWebデザイナーとか、フロントエンドデザイナーとか、ランディングページをつくったら100万円なんて話聞いたことありますよ。広告がアナログからデジタルへと変わりつつあるだけで、デザインするってことは一緒じゃないの?!なんて事言われそうですが、 GoogleとFacebookが広告業界のトップに君臨してるわけで、世界中のデジタル広告を牛耳っているわけですから、ここを考えなくってはいけません。

検索と友達で世界中に広告をのせてお金を徴収

ルトガー・ブレグマン氏(歴史家・ジャーナリスト)がTEDで「Facebookで働く数学の天才が 何年か前に嘆いていましたね、『私の、世代最高の頭脳が考えることが、よりにもよって、ウェブ広告のクリックをどうやって増やすかだなんて』」

といっています。

そうなんです、ウェブ広告は、そこに人は殆ど介在していないのです。ソーシャルメディアのタイムラインの中に埋め込まれた広告や、Google serchで検索をするたびに現れる何百、何千もの企業が表示される広告は「プログラマティック」広告とよばれ、一日数百億回、ミリ秒単位で発生しています。まるで、株の売買のようなこのシステムは、当然ソフトウェアで管理されているわけです。つまり数学の天才がつくっているわけです。

広告が変わったというより、広告を表示するの場と方法が変わった。という方がいいのでしょうね。場も方法も変われば、ルールが変わる。どう変わったか?すべてがオーディエンスデータを基につくられている。

こうなると、まったくビジュアル系は出番がないわけで、システムは数学の天才が考え、検索ワードをコピーライターが考えるだけでいいわけです。ビジュアル系が必要とされるのは、行き着いた先のランディングページとWebサイトです。

と考えを巡らせると、まあ広告デザインって、末端のビジュアル処理に終止しているように感じてしまいます。

工業化社会のデザインは、インダストリーであれ、グラフィックであれ、ひとつの型で、大量生産をするという大きな仕事を背負っていて、責任とプライドがあったわけです。

今までの工業化社会のデザインという領域にいると、ステージが変わりルールが変わったということがわからなくなります。グラフィックデザインは変わらない。そう思い込むのはわからないではないですが、クライアントはデジタルでプログラマティック広告ができているのに、従来の広告でできないはずはないだろうと思うようになっています。

つまり、オーディエンスデータを基にした広告づくりです。

データーを基にした広告に移行すれば、AIを使った広告づくりは普通に行われるようになるでしょうね。ますます数字が広告制作に深く入っていきます。アナログ広告は、いま以上に影響力は少なくなり、5年もたてばアナログ広告の現場にもAIが導入されそれなりのものが、クリック一発でできたりするんじゃないかと思います。

だいたいの職業で、いま言ったようなことが起こりつつあると思うのですがどうでしょうか?

安住の地から領域を広げ、ルールをつくるにはそれなりに知見とパワーと勇気が必要とされます。

いまちゃんと儲けてるから、いまのままで十分だ!って思う方がいるかも知れません。どんな人も、楽したいのは変わりません。しかし、それではモチベーションもあがらないし進歩もしないでしょう。未来は見れないけれど予測はつきます。5年後、10年後はどうなるんだろうって。

もし、予測をしたいのなら「LIFE3.0」(書籍)もおすすめです。

こんなときには、デザインはなぜ必要なのかを考えると見えてくるものがあります。5年後のデザインのために今から準備しておくのも悪くないはずです。

今日のまとめ

馬から、車に変わったように、広告もゲームチェンジしている。

こんなときは、なぜデザイン(あなたの仕事)は、必要なのかを考え、あたらしい活動拠点を今から準備しておくと仕事を失わないですみます。

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