前回は“もうけない会社”の社会的必要性について仮説を立ててみましたが、もうちょっと深堀りしたいと思います。といっても、経済学者でもない失敗を繰り返している私が、肌感覚で考えていることなので気楽にどうぞ。
なぜ、“もうけない会社”は今すぐ金になる仕事をしないのか?
簡単にいうと、大損をするから、です。
小さな会社や、フリーランスは社会的弱者です。足元を見られて仕事をすることは、ままありますよね。交渉力はとても弱いです。とくにコロナウイルスが蔓延している世界では価格競争に巻き込まれ、忙しくてもうけない、ただ消耗するだけで、自分たちの価値をつくることができない。お金を得る対価として労働をすると、このような状況になる。
お金を儲ける人(会社)って、商品やサービスを売ってもうけるだけではなく、実は払うべき金額を払わないでその差額を懐に入れているから儲かるのです。小さな会社や、フリーランスが足元を見られて安くするその差額が儲けというわけです。今はサービス業が70%を超えていますから、タダで働かされているなんてことになりかねません。
「それでもなんとかこの場を凌ぐために、食べるためにするしかない。先のことはどうにかなる」と考えるのか、
「とにかく生きる為の燃費をおさえて、未来のもうけを手に入れるために今仕事をする」と考えるのか。
安くした金額+未来儲けただろう金額=大損
“もうけない会社”はそう考えたのです。
それだけではありません。未来の価値を手放すことになるからです。未来の価値とは、生き方だとか考え方だとか態度とかを表明して、賛同を得て仲間をつくり信用や注目度を得ることです。
お金を持っている企業にとって、その仲間をつくった信用度の高い会社は価値のある会社に見えます。
その会社の仲間になることがその企業のためになるなら、そのためにお金を使うはずです。
価値とはお金そのものなのです。