まるごとデザイン

真似して悪いか!?

今回は、クリエイターは0から1をつくる、つくらないといけないのか問題についてです。

「偉大な芸術家たちが自分の作風を完成させているのは概ね30代です。しかし30代に入って急に才能が花開くのではなく、20代のトレーニングと経験の蓄積、成功のための準備があるから大成するのです。たとえばベートーヴェンが『英雄』で独自の作風を確立したのは34歳のときですが、それまではモーツァルトやバッハを真似て練習しています」脳科学者の池谷裕二氏

ベートーヴェンは1770年に生まれ1827年に生涯を閉じていますから人生の中盤になってやっと作風を確立したということになります。しかも、4歳から虐待とも言えるほどの苛烈を極める音楽のスパルタ教育を受けたといわれていますので幼少時より30年間の月日を要しています。

どんな有名な芸術家でもみんな真似をしています。真似をすることで自分を見つけることができ、新たな何かが生まれるのです。

ただね、単純にコピーしたものを表に出してはダメですよ。コピーはなにも生み出さない。デジタル環境にクリエイターがなれてしまうとコピーすることに抵抗がなくなります。短期間ではうまくいっても、すぐに潰れてしまいます。そもそも、犯罪ですしね。自分のスタイルをみつける努力が楽しくないのであればクリエイターには向かない。コピーするのは技術や方法論や考え方です。

才能が溢れているベートーヴェンでさえ、30年の月日を必要としたのです。もし、それほど才能がないのならもっと多くの時間を必要とするのでしょう。だから、いいものは貪欲に真似をしないといけない、真似男、真似女と言われるぐらいやってどうにか中年になるぐらいに開花する。そんな感じかもしれません。

ぼくはデザイナーですが、デザインというのは0から新たにつくりだすことではなく、今あるものをアレンジして新食感をつくりだすものだと考えています。

つまり、真似というか元になるものがあるわけです。だからそうやってつくるということは真似るということになるわけです。

考えてください、いま、全く新しい見たこともない表現って世の中にどれだけあるでしょうか?・・・・・・・・・そうはありませんよね。

もしかしたら、オレはオリジナルしかつくらない!!!ってかたもいらっしゃるんでしょうが、人間って見たものしか表現できないんです。どこかで見たものを元にオリジナルと思われるものをつくっているに過ぎないのです。

昔、流行ったものを、今のテイストを加味して、自分テイストをつくりだしている。ほとんどのクリエイティブはそうだと思います。

ピカソ氏はこういっています。

「凡人は模倣し、天才は盗む」

ファッションデザイナーの山本耀司氏は

「いいと思ったものをコピーしよう。コピー、コピー、ひたすらコピー。その先に自分が見つかる」

今日の結論

真似して悪いか!盗んだほうが勝ち。(この場合の盗む、ってどういうことか考えてね)

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